• 内藤博久

ポスト・コロナ社会:訴訟リスク、OSHAの調査、EEOCの申立てについて

Ogletree Deakinsの記事

「COVID-19 Employment Legislation and Litigation FAQs」

https://ogletree.com/insights/covid-19-employment-legislation-and-litigation-faqs/


本記事では、ポスト・コロナ社会で起きる可能性の高い訴訟のリスクやパターン、OSHA(労働安全衛生局)による調査、EEOC(雇用機会均等委員会)の申立て手続きについて、とても詳細に説明されています。また、Q&A方式で、とても読みやすい記事となっています。


訴訟大国アメリカでは、訴訟を100%避けることは不可能です。その為、どのような訴訟パターンがあるのかを事前に知っておかなければ、有効な予防法務はできません。たとえば、会社内でウイルス感染が発生し、従業員が重症化または死に至った場合は労災保険でカバーされるため、雇用主が訴えられたり、賠償責任を負うことは一般的にはありません。他方、雇用主がOSHAや州法のガイドラインを無視して、安全対策を図らずに事業再開した場合はどうなるのでしょうか? 当然、当該雇用主は、OSHAによる調査または民事制裁金(ペナルティ)の対象となります。しかし現在、原告弁護士は、このような環境で勤務させたことによる重症化や死に対する責任を、労災保険以上に雇用主に負わせることができないかを、模索する動きがあります。言い方は悪いですが、原告弁護士は、ポスト・コロナで多くの調整を求められている雇用主の弱みを狙っています。ポスト・コロナ社会では、原告弁護士がどのような「弱み」(訴訟パターン)を狙ってくるのかを事前に把握しておくことで、訴訟リスクに対するダメージの最小化が図れることになります。


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